「アイドルが憧れるアイドルグループ」として、今でも熱狂的なファンが存在する°C-uteのメンバーとして活躍。
2017年に芸能界を引退後、2018年に実のお姉さんと一緒にアパレル会社With Miiを起業した萩原舞(はぎわら・まい)さん。
アイドル時代は「周りを意識しすぎていた」と語る萩原さんですが、今では「一人でも何とかなる」という強い思いを胸に、事業と向き合っているそうです。
そんな萩原さんに、芸能界引退後に自分の「好き」を実現するために会社設立をした経緯を伺いました。
取材・文:勝田健太郎
「引退、留学、会社設立」ー萩原舞さんの現在
萩原舞(はぎわら まい) 株式会社With Mii(ウィズ ミィー)代表取締役。1996年2月7日生まれ。2002年に「ハロー!プロジェクト・キッズ オーディション」に合格し、芸能界デビュー。アイドルグループ°C-uteのメンバーとして2004年から2017年まで活躍し、芸能界を引退。引退後は留学を経て、2018年にアパレル会社のWith Miiを実の姉と創業。 |
――萩原さんはこれまでアイドルとして活動され、グループのなかでは一番の末っ子としてメンバーからもファンの方からも愛されている印象でした。現在では会社を立ち上げ、社長業をされていますよね。その転身やギャップに驚く方も多いと思うのですが、どのような経緯があったのでしょうか?
もともと引退したときに、起業しようと思っていたわけではなかったんです。
ーーそうだったんですね。何が萩原さんを突き動かしたのでしょうか。
グループでやる歌とダンスは好きだったんですけど、グループではなくて一人でやりたいと思うものが、もっとほかにあるんじゃないかと思い模索していました。
今までグループの中でいちばん年下だった分、周りにすごく甘えさせてもらっていたんです。
やりたいことを自分で見つけて、イチから何かを作っていくことも考えてきたことがなくて、今いる環境から一度離れてみたいと思ったのがきっかけでした。
そこから一回留学に行きました。
――どうして留学を選択したのでしょうか?
きっかけは親友に会いにいくためでした。「やっと会いに行ける」と思って会いに行ったんです。
本当は一ヶ月くらいで帰ってくる予定だったんですけど、英語ももっと勉強したかったのと、もう少し自分を見つめ直したいと思って三ヶ月伸ばして……結果1年弱いましたね。
ーーそうだったんですね。留学先ではどんなことを得て帰ってきたんですか?
「周りを意識しすぎる自分は留学先に置いていこう」と決心できました。
周りに左右されずに、やりたいことや、本当に見たい景色だけを意識して生きることに決めたんです。
――弱い気持ちを捨ててきたんですね。どうしてその気持ちが生まれたのですか?
今までは「みんなはどう動いているかな?」、「自分はどう見られているかな?」と、周りを意識して行動をしていたんです。
引退後は、全部一人でやることになったので、自分自身と向き合う時間が増えました。
留学に行ってからは、自分一人でも「なんとかなる」という気持ちが強くなった気がします。
――留学を経て、一皮むけて帰ってきた感じがしますね。そこからどのように起業に繋がるのか気になります。
私の父が経営者だったこともあって、起業や経営が身近にあったんです。
また帰国後に、同い年の仲のいい経営者の友人と話したときに、その人のことが魅力的に感じたんです。
――そうだったんですね。萩原さんのことを色々拝見しましたが、本当にびっくりするくらいに経営者の家系なんですよね。
そうなんです。
そういった経緯もあり、「一人でしたいことってなんだろう」って考えたときに、洋服やアパレルが好きだったので、起業をして挑戦したいなと思ったのがきっかけでした。
――現役のときから「いつか起業するぞ」と考えていたんですか?
前から興味があったのですが、本当に起業するとは思っていなかったです。
洋服は好きだから、「いつかやりたいな」くらいには考えていたんですけど、会社を設立してアパレルをやっている今は……中学生くらいのときは全く想像していなかったですね。
本当に人生何があるかわからないなって思います。
「好き」を仕事にすることについて
▲With Miiの公式インスタグラム
――現役当時のブログなどでも「洋服が好き」とおっしゃっていたかと思うのですが、「好き」を仕事にできて今はどんな気持ちですか?
今は、1930’s〜60’sの西洋のナイトウェアとファッションをモチーフにしたアパレルブランド『BITM』を事業のメインとしてやらせていただいていて、デザインや形、色などを考える機会があります。
一番したかったことをやらせていただいているので、充実しているなと感じています。
ただ「楽しくやりたい」と思っているので、だからこそ神経質にはなりたくないなと思っています。
▲株式会社With Mii提供
――今後、実現したいことはありますか?
いつか子どもが生まれたときに、ベビー用品を作ることが夢です。
今までずっと芸能活動をしていたので、家庭をメインの仕事の一つとしたい気持ちがあるんです。
――お姉様とは、今後のことはどのようにお話しされていますか?
姉と私で、「お互いで一つ、メインとする事業が増えていったらいいな」、と考えています。
事業計画のなかでやろうとしていることもありますが、今後も二人で一緒にやっていきたい思いがあるので、自分たちがしたいことをやりたいです。
――理想的な繋がりを築けているんですね。反対にご姉妹で事業を進める難しさはありますか?
ありますね……。
でも一つのプロジェクトの考え方を腹割って喋れるのは、本当に姉妹だからだと思っていて。
逆にプライベートでは電車のなかで動画を一緒に見たりと、すごく仲が良いんです。
基本仲が良いので、仕事になるとスイッチが入るのはいい関係だなと思っています。
――お話聞いていると、萩原さんにとって『家族』が物事を考えるうえでのキーになっていそうですね。
私の家族が結構仲が良くて、土日休みが合えばバーベキューやったりとか、みんなで何かをすることが多いんですよね。
「私もこういう家庭を築きたいな」って、小さい頃から思っていました。
姉と一緒に事業をやっていることもそうですが、家族の存在は私のなかで大きい気がしています。
――経営者の先輩であるお父様やご家族の反応はいかがですか?
立ち上げ当初は家族のみんなに支えてもらって、設立方法、経営のやり方を教えてくれました。
今でも父は相談するパートナーでもありますし、支えてもらっています。
後編に続く
コメント
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