「私、全然この人と合わないな」
「今いる環境に馴染めず疲れてしまったな……」
「職場のことを考えると、気持ちが沈んでしまう」
人間関係って難しいですよね。
相手のことに気遣うほど、ストレスも溜まってしまったり、だからと言って好き勝手していても疲れてしまったり。
自分以外の人と一緒に働き、共同して生活を送っている限り、悩みはつきないかと思います。
しかし、この記事を読んでいただければ、モヤモヤは減るでしょう。
人間関係がうまくいくと、人生の幸福度も上がる
周りの人たちとうまくいくように勤めようとする気持ちを「所属欲求」と呼びます。
この所属欲求が満たされると、人生への満足感や幸福度も上がることが分かっています。
どんな人でも、周りの人とハッピーに過ごせれば、心の奥底から幸せを感じるでしょう。
参考:内田 由紀子、遠藤 由美、柴内 康文「人間関係のスタイルと幸福感:つきあいの数と質からの検討」(『実験社会心理学研究 』52(1), 63-75, 2012)
人間関係に疲れてしまった原因と対処法。あなたはどれ?
人間関係に疲れてしまう原因はさまざまです。
置かれている環境や、性格によっても異なります。
それぞれの原因にあった対処法を整理しました。
原因1.「良い人」を演じてしまい疲れてしまった
「嫌われるのが怖くて、つい嘘の自分を演じてしまう」
「もし自分に関する悪い噂や悪口を言われてしまうのでは?」
「変な奴だと思われたくないから、本音で話せない」
こんな風に悩んでしまう人は多いかと思います。
もしかするとあなたは、「○○さんって本当に良い人だよね」と言われ慣れているので、良い人を辞めたいと思っても、立場上、無理やり性格を直せない状況にいるかもしれません。
「理想とする自分」と、「実際に人に見せている自分」に乖離が生まれると、人間関係に疲れるどころか、どんどん自分に自信がなくなってしまいます。
良い人を演じることは、様々な負荷がかかってしまっているのです。
また、今この性格を直さなくても大丈夫だと思っていても、将来的なチャンスを逃す可能性もあります。
たとえば本当に自分が欲しかったものを、「いいよ、いいよ」と譲ってしまい、今後ひどく後悔する恐れもあるでしょう。
対処法:「誰とでも分かり合える」と思わない
人間関係には2:6:2の法則と呼ばれるものがあります。
これは2人の人と気が合えば、別の2人は気が合わず、そのほかの6人とはどちらでもないという法則です。
本当の自分を見せたときに、嫌われてしまったとしても、どんな人でも合わない人がいるのは当たり前です。
過度に自分を良く見せるように努力することは意味はないと知り、楽な気持ちを身につけましょう。
原因2.人の行動が思い通りに行かずに疲れてしまった
「なんで言うこと聞いてくれないの?」
「自分だったらこうするのに……」
人に対して「こうしてほしい」と思うのは自然なことなので、悪いことではありません。
もしかするとあなたは、とても気遣いができる繊細な人なのでしょう。
「自分にできるなら、相手にもできる」と思ってしまっているのかもしれません。
しかし過度に相手の行動を変えようとすると、自分自身が疲れてしまいます。
対処法.相手のことを受け容れてみる
相手が自分の思い通りに動いてくれないとしても、まずは相手を受け入れることを意識しましょう。
なぜなら、人それぞれ持っている価値観は違うからです。
まずは相手を理解してあげて、分かり合えるように自分から歩み寄ることを始めてみましょう。
原因3.会社の社風と合わずに疲れてしまった
「周りの人がオラオラしていて自分には合わないかも」
社風が合わないと感じた場合は、すぐに転職を検討しましょう。
なぜならその会社にいればいるほど、自分の時間も心も消耗していくだけだからです。
またあなたが従業員として働く会社の社風を変えようと思っても、簡単に変わるものではありません。
もしあなたが働く会社の従業員数が少ないベンチャー企業なのであれば、あなたの力次第で組織が大きく変わる可能性はあります。
しかし従業員が多ければ多いほど、その構成するメンバーが会社の社風を作っているので、その雰囲気を変えるのは難しくなります。
対処法:転職を検討する
実は、人間関係が原因で転職する人は少なくありません。
厚生労働省が発表している「平成28年雇用動向調査結果の概況」によると2016年の1年間に転職した人の「前職を辞めた理由」として、「職場の人間関係が好ましくなかった」と答えた人は、男性で7.2%、女性で12.1%もいます。
もし職場で悩みがあるなら、転職をした方が良いでしょう。
原因4.付き合う人が増えてしまい疲れてしまった
転勤や転職などを経て、最近関わる人が増えたために悩みも増えてしまった人もいるかと思います。
最初のうちはしんどかった交流も、慣れが生まれれば解決することもあります。
しかし交流関係が増えれば増えるほど、ストレスを抱えやすいタイプもいるのは事実です。
人間には大きくわけて開放型の人、維持型の人2パターンの人がいるのですが、とくに維持型タイプの人はストレスを抱えてしまいがちでしょう。
開放型の人
開放型のタイプの人は、交友関係を広げることで幸福感を覚える人です。
このタイプの人たちは、今いる人間関係の質を維持しながらも、新しい交流を広げることで幸福度が高まります。
つまり、付き合いの数が、幸福度と関連しています。
維持型の人
維持型のタイプの人は、今いる人間関係を維持することに幸福を覚える人です。
人間関係を増やすことをリスクと感じ、安定した交友を大事にするタイプです。
日本人に多いタイプで、身近な人との交友関係が維持されていることに重きを置きます。
対処法:「一緒にいて居心地がいい人」を大事にする
とくに先ほど紹介した、維持型のタイプの人は関わる人が多いほど、悩みも増えてしまうでしょう。
この場合は、「一緒にいて居心地がいい人」を大事にすることを意識してみましょう。
あなたを褒めてくれたり、無条件であなたを肯定してくれる人はいますか?
そうした人と一緒にいると、暖かく満たされた気分になるでしょう。
まとめ
今回の記事では、「人間関係に疲れてしまったな」「なんとかして状況を変えたいな」と思う人たちにとって参考になる原因と対処法を整理しました。
この記事が人間関係に悩む全ての人の参考になれば幸いです。
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